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ZANGIRIブログ


by zangirism

ZANGIRISM

“ZANGIRISM”

その昔、日本には武士という存在がいた。
常に刀を携行(帯刀)していた世界的にも稀有な存在である。

私より公を重んじ、ときには己の命と引き換えにその信念を貫いた。
武士が魂として大切に扱ったものこそが刀である。

刀とは鋼から生みだされたモノであるが、そこに持ち主の魂が宿ったのならば、
もはやモノではなく、それは自身の分身である。

武士は刀をモノではなく、己の分身(魂)として携行していたのだ。

時は流れて現代。

便利でモノにあふれる時代。
美しく、機能的なモノが身の周りを埋め尽くしている。
しかし、その多くは単なるモノとして存在しているだけではなかろうか。

機械で大量生産され、無機質な存在であるモノ。
我々の生活は、そんなモノに囲まれ過ぎてはいないか。

乾いた時代である。

プロダクト、すなわちモノを扱う者として、
物語らぬモノだからこそ、そこに存在するだで、
持ち主の心を潤わせる、そんな存在感のあるモノを扱いたい。

大量に売れなくてもいい。
理解できる人にのみ手に取っていただければいい。

そんな志を胸に、私たちは日本や世界に出掛け、
侍のような研ぎ澄まされた心で、
現代社会の乾きを潤すモノを発掘したいと考えている。

ざん斬る。

これは、我々がつくった造語である。

その意味は、溢れるモノの中から、
潔く斬り抜くことができる感性を持ち得てこそ、
素晴らしいモノ、すなわちプロダクトを発掘できると信じている。

その行為を、ざん斬るとした。
ざんぎりとは、ざんぎり頭のざんぎりでもある。

武士としての美学は持ちながらも、
時代に合わせて髷を捨てたのだ。

変化を厭わない。
変化を起こす。
しかし、美学は捨てない。

これが、ざん斬りの定義である。

ざん斬るは、ZANGIRISMとして、
本ブログの題目として上梓させていただきたい。

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by zangirism | 2009-09-03 16:07